神楽坂6丁目(写真)昭和54年 乾海苔問屋 ID 11862-11863

文学と神楽坂

 新宿歴史博物館「データベース 写真で見る新宿」ID 11862とID 11863は、昭和54年(1979年)1月、神楽坂6丁目で乾海苔問屋を撮ったものです。

新宿歴史博物館「データベース 写真で見る新宿」ID 11862 [神楽坂上] 乾海苔問屋

新宿歴史博物館「データベース 写真で見る新宿」ID 11863 [神楽坂上] 乾海苔問屋の正月飾り

ID 11862の拡大図

 ID 11862について、左端の街灯の下には「神楽坂商栄会」があります。この会は神楽坂6丁目の商店会のことで、現在の神楽坂商店街振興組合(昭和58年設立)の前身です。次の電柱にはポスター「6.25/左翼連合結成/全国総決起集会」が少なくとも4枚、その下に「日本電信電話公社」(NTTグループの前身)のロゴマークがあります。
 店舗は乾海苔問屋です。店内に「新海苔」、ガラス戸の左右に「賀正」「地方発送承ります」のポスター。右端のポスターは内容不明ですが「〇〇堂」らしく読めます。
 右から左にかけて、ゆるやかな上り坂です。店の床と、歩道の段差が少しずつ狭くなっているのが分かります。ダラダラした上りは神楽坂6丁目商店街の特徴です。
 ID 11863は店内の正月飾りを狙っています。上端で見切れている半円は何かの組合員証のようなものと思われますが、残念ながら店の手がかりはありません。
 では、この乾海苔問屋はどこでしょうか。普通に考えれば折井海苔店(神楽坂6-15)です。同店は1986年11月に「折井ビル」になっていて、それ以前の姿はよく分かりません。
 一方、1970年の地図には「小松海苔店」(神楽坂6-24)もあり、1973年10月に「小松ビル」になりました。この店である可能性もあります。ただ現在もある小松ビルの1階は歩道から少し後退していて、段差はなくスロープです。この写真とは様子が違うので、折井海苔店でしょう。
 現在は折井ビル、小松ビルとも1階は別の店舗になっています。

折井海苔店

小松海苔店

海苔店2軒。店舗の傾きと道路の傾き

神楽坂商店街振興組合「神6なび」2014年

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください