地誌学

文学と神楽坂

江戸砂子 享保一七(1732)年、菊岡沾涼の江戸地誌。正確には「江戸砂子すなご温故名跡誌」。武蔵国の説明に始まり、江戸城外堀内の説明、当時の地誌によく見られる江戸城を中心として方角ごと(東、北東、北西、南、隅田川以東)にわけて、地域の寺社や名所旧跡などを説明。
江戸名所図会 江戸とその近郊の地誌。7巻20冊。前半10冊は天保5年(1834年)に、後半10冊は天保7年に出版。神田雉子町の名主の斎藤幸雄、幸孝、幸成の三代が、名所旧跡や寺社、風俗などを長谷川雪の絵を加えて解説。
新撰東京名所図会 明治29年(1896年)9月から明治42年3月にかけて、雑誌「風俗画報」での臨時増刊。東京の東陽堂から刊行。山下重民他が編集。上野公園から深川区まで全64編、近郊名所17編。明治時代の東京地誌。地名由来、地域の名所として寺社などが図版や写真で記入。神楽坂は第41編(明治37年、1904)に登場
東京文学地名辞典 槌田満文編。東京堂出版。1997年。