メトロ映画劇場
昭和27年(1952年)1月元日を期して神楽坂2丁目に開場しました。場所はここです。
神楽坂アーカイブズチームが書いた『まちの想い出をたどって 第4集』(2011年)では、「坂の右側に見える映画の看板はかつてあった神楽坂メトロのもの」と出て、写真2枚をだしています。
1つは新宿歴史博物館「データベース 写真で見る新宿」ID 58にもありますが、写真の北西方向に「トリスバー」「コーヒーリオン」が見えます。映画のメーン作品は「修羅八荒」で、公開は昭和33年11月11日。「神州天馬侠 完結篇」は昭和33年9月23日。「裸の太陽」は昭和33年10月1日。どれも昭和33年の映画です。
別の写真はこれで、修道社の『東京都-県別・写真・観光日本案内』(1961年)からとったものです。遠くにこの映画館が見えます。近くに見える神楽堂は現在の不二家飯田橋店です。
毎日新聞社の本『1960年代の東京 路面電車が走る水の都の記憶』では下のような写真が出ています。昭和37年(1962年)の写真です。またコーヒーリオンは「BAR みなみ」に変わっています。
山本祥三氏の『東京風物画集 PARTⅡ』(雪華社、昭和38年)では本の前半(109)にイラストとメモ、後半(23)には文章が出ています。イラストとメモには映画館はありませんが、文章に出ています。
109 神 楽 坂 Kagurazaka 繁栄を誇った神楽坂も今は新宿に押されて小 ぢんまりした小盛り場になってしまいました。 それでも街に流れている空気は山の手らしい 上品さです。 |
シネマスコープ(神楽坂メトロ)大人120 同伴95 学生55 学生科金が普通料金の半値なのはこの街らしい |
1967年当初、「メトロ神楽坂」と「バーみなみ」などはありますが、同年になくなり、より巨大なパブ「ハッピージャック」と喫茶「軽い心」に代わっています。