2度目の緊急事態宣言と神楽坂

文学と神楽坂

 地元の人からの情報提供です。

東京都などに、新型コロナウイルス感染症に対する2度目の緊急事態宣言が発令されました。

昨年(2020年)は神楽坂の表通りだけでも、炉端の炉(3丁目)、鳥茶屋(4丁目)、鮒忠(5丁目)などが閉店しました。地元商店会によれば、退会した店は約20店舗だったということです。

飲み屋の多い裏通りは、さらに大きな打撃を受けています。神楽小路を歩くと閉店の張り紙をいくつも見ます。世話役が店を閉めたため「神楽小路親交会」は解散したそうです。

昨年の緊急事態をなんとか乗り切った店が、2度目の打撃に耐えられるかどうか分かりません。ワクチン接種が始まり、なんとかコロナが収束してくれることを祈念しています。

一方で、この事態にしたたかに立ち向かっている店があることも事実です。昨年の春まで神楽坂の貸し店舗には空きがなく、新規に店を開けない状態でした。コロナで空いた後、直ちに出店したのが「すしざんまい」(3丁目)です。チャンスだと考えたのでしょう。またコロナ以前に建設が始まっていた大久保通り角のビル(5丁目)にも、コンビニの出店が決まったそうです。

コロナを機にビルの建て直しを始めたところも、いくつかあります。ビル完成時にはコロナが収まっているだろうとソロバンを弾いたのでしょう。なるほど、しばらくは商売にならないから、逆に休業・転業してビルを建て直すにはいい時期といえます。ビンチをチャンスに変える戦術かもしれません。

地元商店会によれば、新たに入会する店も10店ほどあるのだそうです。神楽坂は、まだまだ強いなと思います。


2度目の緊急事態宣言 2021年1月7日です。
炉端の炉 鳥茶屋 鮒忠 図を参照
世話役 ラーメン屋「黒兵衛」店主です。黒兵衛も閉店しました。
解散した 神楽小路(360°VRカメラ)の360°カメラの5枚目か6枚目にあります。

すしざんまい 炉端の炉と同じ場所です。

大久保通り角のビル 10階建てのビルです。名前は「神楽坂5丁目ビル」でした。現在は「セブンイレブン 神楽坂5丁目店」です。完了予定は2020年11月でしたが、実際には遅れて築年月は2021年1月でした。

 また「ここは牛込、神楽坂」第4号で「泉鏡花の神楽坂時代」で竹田真砂子氏が書いている……

 「婦系図」には、めの惣という魚屋が登場します。原作ではあまり目立ちませんが、劇化によってお蔦主税の悲恋がクローズアップされるに伴い、欠かせない人物になりました。めの惣のモデルが、現在、当主五代目をかぞえる料理屋、うを徳の創始者であることは、すでにご案内のとおりです。このうを徳が、魚屋から料理屋になるとき鏡花は、開店御披露報條を記して祝いました。
報條 報条。ほうじょう。引札ひきふだ。ちらし。

 この「うを徳」も2022年に閉店しました。

牛込・神楽坂 酒問屋 升本総本店の別館「涵清閣」 主人が語る https://blog.goo.ne.jp/sake-masumoto/e/bb8eddb82b096a97453cbabb5cd4cc31

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