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文華幼稚園(写真)昭和27年以降 ID 9843-9844

文学と神楽坂

 新宿歴史博物館「データベース 写真で見る新宿」ID 9843~ 9844は、昭和27年以降(1952年)に文華幼稚園を撮ったものです。

新宿歴史博物館「データベース 写真で見る新宿」ID 9843 文華幼稚園

新宿歴史博物館「データベース 写真で見る新宿」ID 9844 文華幼稚園

 まず文華幼稚園はどこにあるのでしょうか。昔の地図を探さなければダメです。結構探して、わかりました。北町34番地でした。都市製図社『火災保険特殊地図』(昭和27年)の北町のこの部分では個人名がでていますので、設立はおそらく昭和27年以降でしょう。

住宅地図。1963年

 ここは神楽坂霊園の裏側に当たります。写真でも幼稚園の園舎の右側に、墓標や卒塔婆らしきものが見えます。
 地元の人は「なぜこの写真が撮影されたかはまったく分かりませんが、新宿区の道路台帳を調べると、大久保通りから北町34番地まで細い区道が設定されています。実際には墓地の通路になっているようです。こうした路地はたいてい私道で、区道は珍しいケースです。区道が設定された時に、何らかの管理の必要があって撮影したのではないでしょうか。考えすぎかな」

南蔵院付近 道路台帳

 では、今はどうなっているの? はい、下の通りでした。

文華幼稚園があった場所

文華幼稚園があった場所


矢来能楽堂(写真)昭和27年以降 ID 9842

文学と神楽坂

 新宿歴史博物館「データベース 写真で見る新宿」ID 9842は、昭和27年(1952年)以降に矢来能楽堂を撮ったものです。

新宿歴史博物館「データベース 写真で見る新宿」ID 9842 矢来能楽堂

 ホームページでは「昭和27年再建 神楽坂の地で伝統を受け継ぐ矢来能楽堂」と堂々と書いてありました。矢来能楽堂は新宿区矢来町60-1にあり、矢来観世家・観世九皐会の本拠地です。
 この写真は西側から撮ったもので、前面道路は荒れています。右手の建物は隣地です。能楽堂は現在の写真と比べても、建具(扉)の変更やエアコン追加などを除いてほとんど違いがありません。2022年は築70年にあたりますが、手入れをして大事に使われていることが分かります。
 文化庁の説明によれば「市街地に所在する能楽堂。木造平屋1部地下1階建、建築面積432㎡。棟の高い切妻造桟瓦葺を中心に、玄関やロビー他を周囲に付設する。外壁モルタル仕上げ。舞台や橋掛のほか、楽屋や地下通路、客席を設け、風格のある内部空間を創出する。近代能楽堂の好例」だそうです。

能楽堂1。南口

能楽堂2。西口